●沐浴の手順

1.着替え、バスタオルを準備する
 沐浴後に準備するとなると、赤ちゃんの体が冷えてしまわないか!と時間との戦いになってしまうので、あらかじめ準備しておくとラクです。バスタオルを広げ、肌着と服を重ねて両腕を通しておき、おむつも広げておくと湯上がりにサッと拭いて着替えさせることができます。

2.お湯の温度を確認
 お湯の温度の目安は、夏場は38~40度。冬は40~42度です。熱すぎずぬるすぎない温度が適温です。湯温計で測るだけでなく、必ず大人が触って確認します。

3.お湯に入れる
 お湯に入れたときにビックリして泣く赤ちゃんがいます。赤ちゃんがびっくりすると手足をバタバタさせて、赤ちゃんの体を支えるのが大変になることもあるので、ここで赤ちゃんを驚かせないようにお湯に入れなければいけません。そのコツは2つ。

(1) 裸の赤ちゃんの体にガーゼなどをかけて、お湯に入れる。ガーゼを体にかけているだけで赤ちゃんは安心します。
(2) 足からお湯に入れる。いきなりジャボンとつけるとビックリするので足からゆっくり入れましょう。

4.全身を洗う
 洗い方は「きれいなところから、汚れているところ」です。

(1) 絞ったガーゼで顔を拭く。
(2) ガーゼで頭を洗う。汚れやにおいが気になる場合は石鹸を使う。
(3) 首、胸、おなか、腕、手、足を洗う。首やワキ、手のひらなどは汚れがたまりやすいので、指を入れて汚れを落とす。
(4) 背中を洗う。赤ちゃんのワキの下に手を入れて手首に赤ちゃんのアゴがのるようにして、赤ちゃんを裏返して背中やおしりを洗う。
(5) 性器を洗う。また赤ちゃんを仰向けにさせて、性器を洗う。

5.上がり湯をかける

6. バスタオルで全身を拭く
 バスタオルにくるんで、そっと押すように水分をふき取ります。首やワキなどくびれが多い部分も、しっかり拭きましょう。

●入浴後のケア

 入浴後は、おしっこをすることがあるので、まずはおむつを当てましょう。その後、服を着せましょう。

・目、耳、鼻、へそのケア
 小さい部位のお手入れは体がふやけている沐浴の後がおススメです。目のお手入れは、赤ちゃんの額を手のひらで押さえて固定させ、ガーゼで目頭から目じりに向かって拭きます。耳は、裏側、ミゾも汚れがたまりやすいので、湿らせたガーゼで優しく拭き取ります。耳の穴の入り口は綿棒でケアしますが、奥に入れずに入口だけにしましょう。鼻は、赤ちゃんの額を手のひらで押さえて固定させ、鼻の入り口にある汚れを綿棒を回して取ります。奥に入れず入り口だけにしましょう。へその緒がジュクジュクしている間は綿棒を使い消毒をします。へそに手を添えて奥まで消毒します。

・水分補給
 服を着せ、体のケアを行ったら、母乳やミルクで水分補給をしましょう。

 最初はドキドキする赤ちゃんの沐浴ですが、赤ちゃんの気持ちよさそうな、ふにゃりとした顔を見ると、本当に幸せな気分になります。ベビーバスでの入浴は、人生の中でたった1カ月のこと。大人の手がたくさんあるときは、一緒に写真やビデオを撮ったりして思い出作りをしてくださいね。

AERAオンライン限定記事

◯中田馨
なかた・かおり/1978年生まれ。兵庫県の認可保育園、中田家庭保育所施設長。一般社団法人離乳食インストラクター協会代表理事。保育士目線の離乳食講座受講生は4年で2000人。自身も中3男子、小5女子の子育て中。

著者プロフィールを見る
中田馨

中田馨

なかた・かおり/1978年生まれ。兵庫県の認可保育園、中田家庭保育所施設長。一般社団法人離乳食インストラクター協会代表理事。保育士目線の離乳食講座受講生は4年で2000人。自身も中3男子、小5女子の子育て中。

中田馨の記事一覧はこちら