前田敦子(まえだ・あつこ、右):1991年、千葉県生まれ。黒沢監督作品「Seventh Code(セブンス・コード)」(2014年)、「散歩する侵略者」(17年)に出演/黒沢清(くろさわ・きよし)/1955年、兵庫県生まれ。代表作に「トウキョウソナタ」(2008年)、「岸辺の旅」(15年)などがある(撮影/今村拓馬)
前田敦子(まえだ・あつこ、右):1991年、千葉県生まれ。黒沢監督作品「Seventh Code(セブンス・コード)」(2014年)、「散歩する侵略者」(17年)に出演/黒沢清(くろさわ・きよし)/1955年、兵庫県生まれ。代表作に「トウキョウソナタ」(2008年)、「岸辺の旅」(15年)などがある(撮影/今村拓馬)
人生に迷う葉子(前田敦子)が異国の地で見つけたものは──。「旅のおわり世界のはじまり」は全国で公開中 (c)2019「旅のおわり世界のはじまり」製作委員会/UZBEKKINO
人生に迷う葉子(前田敦子)が異国の地で見つけたものは──。「旅のおわり世界のはじまり」は全国で公開中 (c)2019「旅のおわり世界のはじまり」製作委員会/UZBEKKINO

 黒沢清監督最新作「旅のおわり世界のはじまり」でヒロインを演じた前田敦子さん。プライベートでは結婚・出産を経て母になった彼女だが、自身が大きく変化したタイミングで出合った作品とあって、思い入れもひとしおだという。お二人に、ウズベキスタンでの撮影秘話を聞いた。

【映画「旅のおわり世界のはじまり」の写真はこちら】

*  *  *

──まずは前田さん、ご出産おめでとうございます。

前田敦子(以下、前田):ありがとうございます。

黒沢清(以下、黒沢):出産前と全然変わらない。さすが女優さんですね。

前田:いやいや、妊娠で7、8キロくらいは太りました。

──映画の舞台は中央アジアのウズベキスタン。前田さん演じる葉子が、テレビリポーターとして現地を訪れる物語です。

黒沢:1カ月間現地でロケをしましたが、まず思っていたほど怖くなかったんです。知らない場所に行くのはどうしても不安ですが、踏み込んでみると、みんな協力的ですごく優しくて。

前田:最初、空港に着いたときには言葉も通じないし荷物が出てこなくて、キャスト4人でキョトンとしてました。カメラマン役の加瀬(亮)さんが「ここから監督の演出が始まってるんじゃないの?」って。

黒沢:まさに映画そのまま。

前田:そうなんです。でも蓋を開けてみたらマイペースな人たちがたくさんいるおだやかな国で、全てが楽しかったです。

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