汗をかく時期。赤ちゃんのあせも対策は必須だ(写真:gettyimages)
汗をかく時期。赤ちゃんのあせも対策は必須だ(写真:gettyimages)

 日中は、夏のように暑い日もある季節になってきました。暑い季節になると出てくるトラブルのひとつに「あせも」があります。かゆくて不快な気持ちになってしまうあせも。赤ちゃんの皮膚は大人の皮膚よりも薄く、汗もかきやすいのでトラブルを引き起こすことがあります。

●あせもはなぜできる?

 あせもは、皮膚に汗がたまり、汗の出口がふさがれて炎症が起こっている症状です。特に、頭、おでこ、首、ひじやひざの内側など汗が渇きにくい部分にできやすいです。赤ちゃんの場合は、おむつでおおわれている部分にもできやすいので、おむつ替えの時はおむつのギャザーがある腰のあたりまでチェックしてみましょう。

 あせもができると、かゆいし、痛いし。赤ちゃんが不機嫌になることもあります。また、あせもがひどくなると「とびひ」になることもあります。あせも部分を掻いてとびひにならないために、爪を切っておくことも大切です。今年の夏、なるべくあせもにならないように日々の対策(ケア)をしていきましょう。

●あせもにならないための対策

 あせもにならないためには、皮膚を清潔に、涼しく乾いた状態にすることが大切です。あせも対策の基本は4つ。

・濡れタオルで汗を拭きとる
・着替えをこまめにする
・シャワー(沐浴)をこまめにする
・エアコンで温度と湿度を調節

 これらをきちんと管理しているので私の保育所では、あせもになる子はほとんどいません。しかし、土日や長い休みになると、休み明けにあせもになって保育所にくる子がいます。家族とのおでかけで汗をかく機会が増えたことも原因のひとつ。外出したら、汗を流すためのシャワーを頻繁に浴びられませんし、着替えも限度があるのでこればかりは仕方がないこと。

 そこで、夏のおでかけ時にできる「あせも対策」は「タオルを服と体の間にはさむ」。赤ちゃんが汗をかきやすい部分にタオルを入れるだけの、とってもお手軽な対策です。タオルを入れると汗を吸ってくれますし、タオルが汗で濡れたら新しいタオルをまた挟めばOK。大汗をかかない限り着替えをする必要もありません。もちろんガーゼでもいいのですが、フェイスタオルやハンドタオルのような分厚めのタオルだと汗をしっかり吸い取ってくれます。外出時は、2枚持っていれば1枚濡れたらもう1枚を挟み、濡れたタオルは乾かしておきます。もちろん、室内でもOKです。

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中田馨

中田馨

なかた・かおり/1978年生まれ。兵庫県の認可保育園、中田家庭保育所施設長。一般社団法人離乳食インストラクター協会代表理事。保育士目線の離乳食講座受講生は4年で2000人。自身も中3男子、小5女子の子育て中。

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