「高校2年くらいまでは女子のほうが発達が速く、男子は女子にリードされてしまう。男子がリーダーシップをとるには、男子だけの方がいいでしょう。女子がいるとアニメオタクが『キモい』などとからかわれて、自分を隠してしまうこともあります」

 女子のほうにもメリットがあると安田代表は言う。

 共立女子や今春まで女子校だった横浜富士見丘学園の生徒たちは、「鉄道模型コンテスト」で実績を残してきた。異性の目を気にせず、興味があることに没頭できるという良さがある。

 デメリットの指摘もある。立教大学グローバル教育センター長の松本茂教授は、専門の立場から男子校では「足を引っ張り合う傾向が出てくる可能性があります」と言う。

 中学生くらいだと、英語で話すことが恥ずかしかったり、「格好つけやがって」と言われて意欲がそがれたりすることがある、というのだ。

「別学か共学かというよりも、校風に合うかどうかのほうが重要です」(松本教授)

(編集部・小田健司、ライター・柿崎明子)

AERA 2019年6月10日号