竹増貞信「中間管理職の6月病に思うこと」<コンビニ百里の道をゆく>

連載「コンビニ百里の道をゆく」

竹増貞信AERA#竹増貞信
投資家向けの統合報告書などでも折に触れて企業理念を伝えています
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投資家向けの統合報告書などでも折に触...

「コンビニ百里の道をゆく」は、49歳のローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。

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 本誌前号で「6月病」が特集されていましたね。新入生や新入社員がGW明けにかかる「5月病」が6月にずれ込んでいることに加え、「5月病」の部下のケアをした中間管理職の方がかかる「6月病」が増えてきているということでした。その気持ち、わかるような気がします。

 中間管理職の方はそれでなくとも上司と部下との間で気苦労が多い。色々なハラスメントにも気を使わないといけない。こちらを立てるとあちらが立たず、ぐるぐるめぐってしまう。私自身がそうしたときに出合ったのが松下幸之助さんの一言でした。

「お互い人間はダイヤモンドの原石のごときもの」

 そうか、部下も上司もみんな素晴らしい素質を持った仲間。折角上司となったからには、いっちょやりたいことを思い切ってやってみよう、という気持ちになりました。そして、自分が部下の時に、もしも課長になったら、部長になったらと思っていたことを一生懸命仲間と話し、チャレンジすることにしました。

 判断に迷ったときに大事にしてきたのは、「フォー・ザ・カンパニー」。私心はないか、忖度はないかを確認する判断の軸にしています。ローソンに来てからは、企業理念である、「“みんなと暮らすマチ”を幸せにします」に資することかどうかを大切にしています。もし、自分の向き合っている方向が理念とずれれば、軌道修正をする。違うなと感じたら、「すまん」と変えてもいいと思うのです。

 とはいえ、行き詰まることもある。そんな時は、違う世界に入って、今の自分を客観的に見ることがお勧めです。私の場合は読書ですが、今はいろんな勉強会や社外交流会もある。皆はどうしているのだろう?と見聞すれば、視点を変えることもできる。仕事と少し離れて自分の軸を確かにすれば、きっとやりたいことが実現できると思います。

AERA 2019年6月10日号

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竹増貞信

竹増貞信

竹増貞信(たけます・さだのぶ)/1969年、大阪府生まれ。大阪大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長

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