ハワイでは高級魚のシイラ(写真/筆者提供)
ハワイでは高級魚のシイラ(写真/筆者提供)
くら寿司の「マヒマヒ石澤ドレッシング」(写真/筆者提供)
くら寿司の「マヒマヒ石澤ドレッシング」(写真/筆者提供)

 5月26日は北海道で40度近い猛暑を観測したほか、全国566地点で30度以上の真夏日となるなど、梅雨入り前の日本列島を異常な暑さが襲いました。いよいよ夏本番へ向けて、暑い日も増えてきそうですね。

 ところで皆さん、「魚」へんに「暑」と書く魚といえばなんでしょうか? お手すきなら、ぜひスマホで調べてみてください。

 答えは「シイラ」です。シイラは、スズキの仲間の回遊魚で、熱帯から温帯までの比較的温かい海にいる魚です。体長は大きいものだと2m近くにもなります。外洋でルアー釣りをする方はご存じかもしれませんが、一般の方には少しなじみが薄いかもしれませんね。

 写真を見てください、ちょっと独特の風貌ですよね。銀色の魚体に、グリーンやブルー、イエローのグラデーションに金色の斑点、きれいです。ただこの外観からは「おいしそう♪」とは思わない人が多そうです。

 では、「マヒマヒ」と言ったらどうでしょうか?

 ハワイに行かれた方はご存じと思いますが、ハワイではシイラは「マヒマヒ」と呼ばれ、現地では人気の高級魚なんです。「マヒマヒのステーキ」は、ヘルシーで美味しいメニューとして、地元の人たちだけでなく、世界中から集まる観光客にも大人気です。そのほか、地中海のリゾート地・マルタ島などでも人気の魚です。

 このシイラ、実は日本でも結構捕れるんです。有名なのは高知県。

 捕り方はちょっと独特で、「シイラ漬(づけ)漁」と呼ばれています。まず、孟宗竹などを束ねた「シイラ漬」と呼ばれるものを海に浮かべます。シイラには、こうした浮遊物の物陰に集まる習性があるそうです。集めたシイラをカツオなどの餌でおびき出し、巻き網で捕獲します。

 シイラの身は肉厚でクセがなく、ステーキをはじめ、フライ、煮つけ等どんな料理にしても美味しいのですが、地元の漁師さんお薦めの食べ方は、なんといっても「お刺身」だとか。

 シイラは鮮度が落ちやすいため、捕獲後はすぐに血抜きをして〆るなど、適切な処理をする必要がありますが、新鮮なシイラのお刺身は、ビントロマグロにも勝るとも劣らないおいしさです。

「そんなこと言っても、新鮮なシイラなんてスーパーでは売ってないやん!」というそこのあなた、一度くら寿司へご来店ください。これからの季節、高知県で捕れた新鮮なマヒマヒの握りをいつでも食べられますよ♪

 最近では、日本で捕れたシイラ(マヒマヒ)をハワイへの輸出もしているとのことですので、ハワイで出されるマヒマヒのステーキも日本産のシイラかもしれませんね。

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◯岡本浩之(おかもと・ひろゆき)
1962年岡山県倉敷市生まれ。大阪大学文学部卒業後、電機メーカー、食品メーカーの広報部長などを経て、18年12月から「くら寿司株式会社」広報担当

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岡本浩之

岡本浩之

おかもと・ひろゆき/1962年岡山県倉敷市生まれ。大阪大学文学部卒業後、電機メーカー、食品メーカーの広報部長などを経て、2018年12月から「くら寿司株式会社」広報担当、2021年1月から取締役 広報宣伝IR本部 本部長。

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