そして、もう一つは候補者、および国会議員本人が、ツイッターなどのSNSでの発信に力を入れているケースだ。SNSでの発信は本来、炎上のリスクを考えると「中の人」と呼ばれる秘書やスタッフなど第三者が運営するのがベスト。しかし、丸山議員のように議員本人がSNSを更新し、過激な持論を展開し炎上するパターンはどうすることもできないと言う。

「議員本人は発信が政治活動だと思っている。SNSの特性上、過激な発言をすればするほどフォロワーが増える。けれども、それが一票につながるかといえば未知数。SNS上でのコミュニケーションが仇となるケースが政治の場で増えている。相手を論破し優位に立とうとする議員は要注意です」

 自民党のマニュアルにもこんな一文がある。

「周囲の喝采や同調に引きずられると、つい『公で言うべきことではない』ことを口走る可能性があります。(中略)日頃の言葉遣いを、第三者にチェックしてもらいましょう」

 まさに、数々の失言を繰り返すも、大臣の座にいまだ居座り続けている、あの人に読み聞かせてほしい指摘だ。(編集部・中原一歩)

AERA 2019年6月3日号より抜粋