図版=AERA 2019年5月27日号より(イラスト:土井ラブ平)
図版=AERA 2019年5月27日号より(イラスト:土井ラブ平)

 サブスクの象徴として、音楽や動画サービスが引き合いに出されることが多いが、「食」のサブスクも存在することをご存じだろうか? 昭和世代のライターが体験してみた。

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「今のサブスクの定義は、月額料金などの定額制で使うサービスというところのみ。使い放題もあれば、利用する回数が決められたものもあって、対象サービスも多岐にわたっています」

 そう話すのは、サブスクサービスのひとつ「カフェパス」を運営する「Same Sky」の社長、二方隼人(にのかたはやと)さんだ。今後増える予定はあるというが、プランは現在2種類。月額税込み4860円を払うと、加盟店で合計30杯までのコーヒーが飲める「30CUPS」会員と、月額900円で3杯まで飲める「ライト」会員がある。

 昨年4月のサービス開始当時は5軒しかなかった加盟店も、店側に負担をかけない広告モデルを武器に「スタッフが一軒一軒カフェを訪問して」増やし、今では全国105店にまで拡大。会員も合わせて400人を集めているという。

 食のサブスクというと、「食べ放題」のようなお得モノを想像しがちだが、安いだけではないちょっとした体験が付録として付いてくるサービスも多い。例えば「カフェパス」の場合は、オシャレなカフェを積極的に加盟店に誘致。コツコツ加盟店を巡ると、カフェ通になれたりする体験もついてくる。

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