事実は小説より奇なり。朝日新聞が報じたB級ニュースを、小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』で、夕日新聞社としてピックアップ! 2019年5月号から紹介する。

■土偶の体と足 90年ぶりの「再会」(2019年2月12日 山形県)

 山形大学付属博物館で、上半身だけが展示されていた「結髪土偶」(縄文時代晩期)の左足が見つかった。山形県寒河江市が所蔵していたもので、約90年ぶりの「再会」だ。

 結髪土偶は、まげを結った女性像で、高さ15センチ。上半身、左足とも1921年ごろ、寒河江市の石田遺跡で発掘され、地元の大地主が持っていたが、数年のうちに別れわかれに。
 
 上半身は西村山郡教育会に寄贈され、その後、山形大学付属博物館へ。左足は、ほかの縄文土器などとともに2015年、寒河江市に寄贈された。ところが昨年、郡山女子大学の会田容弘教授が、左足と上半身の一致の可能性を指摘。合わせてみたところ、断面や文様が一致した。7月まで展示後、接合して再展示する予定だそうだ。

■月の石 実は地球からの隕石?(2019年1月31日 アメリカ)
 
 人類が初めて月面着陸したのは1971年のこと。アメリカ航空宇宙局(NASA)のアポロ14号に搭乗した宇宙飛行士が、月の石を持ち帰って話題を呼んだ。
 
 その石の一部をNASAなどの研究チームが分析したところ、月では極めて珍しい石英を含み、地球で一般的な花崗岩に似ていた。また、成分の割合から、地球最古の石と同時期の40億年前につくられたと推定された。石ができたときと同様の温度と圧力は、月では地中約170キロと深いところにあるが、地球では深さ約19キロある。

こうしたことから月でつくられたと考えるより、40億年前に地球でつくられた岩石が、小惑星の衝突などではじき飛ばされ、月にたどり着いたと考えるほうが自然だという。隕石は太陽系のダイナミックな歴史を秘めている。

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AERA編集部
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