カカアコのファーマーズマーケットは水曜午後3~6時、土曜午前8時~正午のみオープン。「Come hungry!(お腹をすかせて来て)」(パメラさん)(撮影/写真部・加藤夏子)
カカアコのファーマーズマーケットは水曜午後3~6時、土曜午前8時~正午のみオープン。「Come hungry!(お腹をすかせて来て)」(パメラさん)(撮影/写真部・加藤夏子)

 ハワイと言えば、買い物やアクティビティーが人気だが、食の魅力も忘れてはならない。現地の至る所に点在するファーマーズマーケットでは、新鮮な野菜や果物はもちろん、ローカルな食や体に優しいヘルシーな料理も楽しめる。

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 せっかくの旅先だから、ローカルなものを食べたい。キッチン付きのコンドミニアム滞在やAirbnbでの民泊なら、自分たちで料理するのもいいだろう。そんな時に訪れたいのがファーマーズマーケットだ。

 ハワイ最大級と言われるカピオラニコミュニティカレッジ(KCC)のファーマーズマーケットが有名だが、裏ハワイならオススメはカカアコ・ファーマーズマーケット。こぢんまりしていて、雰囲気がいい。カカアコは元は倉庫街だったが、近年再開発が進み、ウォールアートでインスタ映え写真が撮れると人気のエリアだ。

 運営するパメラ・ボイヤーさんは、米国のベストファーマーズマーケットマネジャーに選ばれたこともあり、ハワイで五つのマーケットを運営している。どんなお店に出店を認めるかを決めるのも彼女の仕事で、カカアコにはグルテンフリーのベーカリー、蜂蜜を使ったスムージー、オーガニック野菜といった人気店がそろう。

「常に入れ替わりますが、今は65店ほどが出店しています。化学調味料や着色料を使っているものは断る場合も。お客さんと直接やり取りできて、意見をすぐに反映できる。ここで人気が出て、自分の店を持つケースもあります。500ドル程度で開業できるので、若い人にとってチャンスの場でもあるんです」

 店のスタッフはフレンドリーで食に詳しいので、簡単な英会話さえできれば、気楽に調理法などを教えてもらえる。会話を楽しみつつ、タロイモの葉など、日本で見かけない食材にあえて挑戦するのも楽しい。

 自炊までする余裕がない場合は、「お持ち帰り」が便利。「グラブ&ゴー」と呼ぶのが最近の流行りだとか。

 おすすめはポケボウル。ポケとはハワイのローカル料理で、マグロなどの切り身を醤油ベースのタレに漬け込み、リムという海藻などと和えたものだ。それをご飯に乗せるとポケボウル。つまり「漬け丼」だ。定番はアヒ(マグロ)のポケだが、店によって、タコのポケ、エビのポケといった品揃えがある。

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