モーリー:子どもは性格によると思いますね。コスモポリタン(世界的な視野を持つ人)になる可能性もありますが、うまくなじめずトラウマを抱える子もいる。大人なら飛び込んだほうがいい。Immerse(浸る)すれば脳も考え方も切り替わります。

ジェイソン:僕も学生時代、外国語として日本語を学ぶだけでは話せるようにならなかった。日本に来てから独学で続けるうちに、コミュニケーションを取れるようになりました。

モーリー:パワフルな人はいいですね! どんな勉強を?

ジェイソン:映画もゲームもテレビもすべて日本語環境にして、日本語だけで生活しました。英語を習得したいなら、同じことを英語ですればいいんです。

モーリー:なるほど。僕は18歳を超えてから海外で暮らす人は、最初はネイティブの話をじっくり聞くのがいいと思う。関心を示して、相手に話をさせる。Push their buttons(ツボを押す)感じで。

ジェイソン:どうして? 僕は自分の意見も伝えたいけど。

モーリー:たくさん聞いているうちに、「こういう言い方があるのか」とわかる。積み重なるとやがて自分のものになり、話せるようになるんです。

(構成/ライター・斉藤真紀子)

AERA 2019年4月29日-2019年5月6日合併号より抜粋