島での「あったらいいな」を小学6年生がプログラミングで実現? 離島の教育

61歳の新入社員 元校長のプログラミング教育奮闘記

AERAwithKids

2019/04/24 16:00

・2年生の夢「草取りロボット」に対して
 →三宅島は高温多湿、雑草の成長も早い。広い校庭の割には児童数が少ないので、校庭の雑草も伸びがちである。2年生のそんな単純な思いが「草取りロボット」である。この課題については、6年生も共感する点が多く、様々なテクノロジーが搭載された提案となった。暑い日に室内から操作できるようにカメラがついており、手元のタブレットで周囲の様子が把握でき、遠隔操作の草取りロボットはどうか?など。刈り取った部分は、タブレットのマップ上に記録され、次回の刈り取り時期のデータとなる。日頃、子供達は炎天下での草取りの光景を見ているからこそ生まれる身近な課題解決である。

 授業後、校長先生は「学力調査の結果から課題は山積する」と話されていたが、この子供達の学びに向かう姿、協働する姿は、数値で評価される知識理解の定着とは違った大きな強みがあると感じさせられた研究授業であった。

 私は三宅小学校を「学校丸ごとプログラミング」と称している。離島という特異な条件が、プログラミングを通してアドバンテージに変容している学校の姿が見える。例えば、研究主任の音楽専科の先生は、研究授業等の特別な取り組みではなくても、日々の授業で、子供達が楽器を奏でられなくとも作曲ができるように、プログラミングソフトを取り入れた授業を展開している。それでも「都内の学校に比べたら、まだまだ不安材料が残ります。」と語る先生の謙虚さも、プログラミング推進校としての実績に現れていると感じる。

 ちなみに、三宅小学校を卒業した子どもたちは、隣接する三宅中学校にほぼ全員が進学する。東京都の内地の中学校であれば、複数の小学校からの入学となることが多いので、小学校でのプログラミング体験にはバラつきがあるため、中学校側は指導しにくい時がある。しかし、三宅中学校の場合は、入学してくる生徒はほぼ同環境でのプログラミング体験をしてきているので、この環境はある意味、強みとも言える。

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「小学校でここまで…」教師たちの思い

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