子どもが時々発する仕事やお金にまつわる疑問。中には親がちょっと答えに困ってしまうこともありませんか? 「AERA with Kids春号」(朝日新聞出版刊)ではそんな子どもの疑問を本の専門家に答えてもらい、解決の糸口になりそうな本を選んでもらいました。

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【疑問(1)】
 これからお金もうけできる仕事はなんですか?(11歳女子)

【お答え】
 キミが言うように、仕事選びはお金に直接影響します。

 お給料が高いか低いかは、その業界がいくら稼げるかに左右されるからです。ただ問題なのは、その「稼げる業界」が時代によって変わってしまうこと。

 20年前、一番給料が高かったのは日本興業銀行でしたが、今は日本M&Aセンター(会社の売買をするお仕事)です。

 実は、お給料を決める要素は三つあって、まずその業界がいくら稼げるか、次にあなたがどれだけのスキルを持っているか、最後にどれだけの人脈を持っているかです。

 これから稼げる業界を知りたいなら、『10年後の仕事図鑑』(著者:落合陽一、堀江隆文、SBクリエイティブ刊)が役に立つでしょう。

 本書では、これからの社会・経済の変化、そしてAIによって「消える職業」「生まれる職業」などを含め、50近くの職業の未来を予言しています。ドローンやショービジネス、ロボット、予防医療、観光業、AI、音声認識技術など、これから伸びるビジネスが何なのか、一目瞭然です。

 自分のスキル、人脈を広げたいなら、日本最大級の美容室チェーン、EARTHの取締役が書いた『年収1億円になる人の習慣』(著者:山下誠司、ダイヤモンド社刊)が役に立つでしょう。平社員から始め、31歳で年収1億円を達成した著者が、誰でもできるけれど、誰もやっていない年収1億円を実現する習慣を説いています。

 年収1億円の人は、

 1.60円の生たまご1個を注文するかどうかで15秒も悩む(EARTH 國分利治氏)
 2.早起きをする(CoCo壱番屋創業者 宗次徳二氏)
 3.「他人のため」に頑張る
 4.年収1千万円の協力者を10人つくる

 などを実行しているといいます。ちょっと笑っちゃうような内容もありますが、勉強になります。今は、業界や会社が不安定な時代ですから、大事なのは、お金もうけできる仕事を探すよりも、お金もうけできるあなたになること。ぜひこの2冊を読んで、お金の不安がない人生を歩んでください。

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AERA編集部
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