事業開発部門の責任者を務める菊川航希さん(29)は外資系のコンサルティング会社出身。起業しようか迷っていたところ、ヤフーの知人から「起業とほぼ同じだから」とOYOを紹介され、「担当者と会って2日後には、入社していた」。

 いきなり見知らぬインド人から「リンクトイン」(ビジネス系SNS)経由でスカウトされたのは山口公大(こうた)さん(31)。DeNAや米IT企業で新規事業を担当し、個人でもクラフトビール事業を展開するバイタリティーを買われた。

 部室のようなオフィスに集うのはほぼ全員、彼らと同様のミレニアル世代だ。出身地も日本、インド、中国、台湾、韓国、フランスと多種多様。職場も、住まいも1カ所に留まらず、軽やかに変えていくのが彼らの流儀だ。

 OYO本体は4月4日、本業のホテル事業でもソフトバンクと組んで日本での事業開始を発表した。不動産にホテルに、OYO旋風が巻き起こりそうだ。(編集部・石臥薫子)

AERA 2019年4月15日号より抜粋