ニックネーム「柴犬コマリ」さんは、TikTokのペット関連アカウント(日本)で初の100万フォロワー突破も達成している(撮影/写真部・小山幸祐)
ニックネーム「柴犬コマリ」さんは、TikTokのペット関連アカウント(日本)で初の100万フォロワー突破も達成している(撮影/写真部・小山幸祐)

 音楽に合わせて、テンション高い若者が踊ったり、変顔をしたり。YouTubeなどで、そんな動画のCMが流れ、何だこれ?と思った人も多いだろう。はい、これが今や中高生に大人気の動画共有アプリ「TikTok」なるもの。

「パリピとは、ほど遠い人生。なのでTikTokを始めるのは、すごく勇気がいりました」

 名古屋市在住の元小学校教員、西澤真梨子さん(35)はそう話す。今はそのTikTokで、飼い犬のコマリちゃんの動画を引っさげてバズりまくる人気TikTokerとしても知られるようになった。始まりは2年前、小学校の教員の仕事を辞めたことがきっかけだった。

「とても楽しい仕事でしたけど、11年間やらせてもらって、満足してしまったのかも。人生は一度きりだし、自分がもっと成長できる何か新しいことをしたいと、辞めることを決意しました」

 仕事を辞めて、まずやりたかったのは、幼い頃からの夢だった「犬を飼うこと」。手始めにドッグトレーナーの資格を取り、柴犬のコマリちゃんを家に迎えた。「人生を変えた」TikTokとの出合いは、昨年5月。

「自分が表に出るのは苦手ですが、コマリは別。かわいいから見てほしいという一心でSNSへの投稿を考えました。が、インスタにもYouTubeにも、すでに柴犬スターがたくさんいた。そんなときTikTokを薦められたんです」

 柴犬動画が少ない新天地で、西澤さんのドッグトレーニングのスキルを生かしたコマリちゃんのショート動画を公開。6カ月後には、TikTok内で流行していた「アゴ乗せ」(手の上にアゴを乗せるポーズ)をコマリちゃんが演じた動画で「3日で30万フォロワー獲得」という大ヒットを記録する。

「投稿して2時間後くらいから、1秒ごとにフォロワーが100人ずつ増えていく状態。フォロワーから『どうやって教えたんですか?』などの質問をもらって、若い子たちに犬のトレーニングの大切さを伝えることができるのもいいですね」

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