僕の中で、プロレスに対する美学があります。周囲から「まだやっているの?」と言われて辞めるより、「まだできるじゃん、なのに何で辞めるの」と言われて引退したいと思ってました。だから、引退することに後悔はまったくないです。自分らしいと思ってます。

 覆面レスラーとしての30年間は楽しかったですね。僕の人生そのもの。よくみんなに言われるんです。ライガーはプロレスがあってよかったな、と。レスラー仲間にも恵まれ、本当に好きなことをやらせていただきました。

 引退は来年1月ですが、それまではリングに立って、とことん勝ちにこだわっていきます。今も、もちろん毎日練習しますし、練習前のスクワットを300~500回は欠かしません。

 引退後は、縁の下の力持ちとして若手の相談に乗ったりしながら、ファンとしてプロレスを見ていきたいですね。復帰ですか? 絶対ありません。

AERA 2019年4月1日号