ファミリー向けから若者向けまでさまざまなドラマやCMに登場し、幅広い層に人気の松岡茉優さん。若手演技派として注目を集める松岡さんが演技で大切にしていることとは? 毎月話題になったニュースを子ども向けにやさしく解説してくれている、小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』3月号に掲載されたインタビューを紹介する。

「アメリカンチェリーに目がなくて大量に食べていました。今でもアメリカンチェリーを見るとこの写真を思い出します」松岡茉優さん(写真:本人提供)
「アメリカンチェリーに目がなくて大量に食べていました。今でもアメリカンチェリーを見るとこの写真を思い出します」松岡茉優さん(写真:本人提供)

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 小学生のときの私は、落ち着きのない子。授業中歩き回ってしまったり、どうしても授業が受けたくなくて保健室に行ったりと、優等生ではないと思います。

 そんな私の夢は、そのころからずっと変わらず、女優さんになることでした。

 小学校4年生のときに、10歳になったことを祝う「2分の1成人式」で、私は「老若男女に愛される女優さんになって、レッドカーペットを歩きたいです」とみんなの前で夢を発表しました。すると、何人かがクスクスと笑ったんです。悔しくて、「笑ったことを絶対に覚えていてくださいね」と思いました。

 昨年、私も出演させていただいた映画「万引き家族」がカンヌ映画祭で最高賞を受賞し、参加した授賞式でレッドカーペットを歩く夢が実現しました。

 だから、もしもみなさんが今、人に笑われてしまうような夢を持っていたとしても、それに負けない気持ちを持ち続けてほしいです。

 負けたくないという気持ちも夢への原動力にはなりましたが、女優さんになりたかった最大の理由は、人を笑顔にしたいから。作品を通して、おなかを抱えて笑ったり、明日、生きることが楽しみになったりしてもらえる女優さんになること。それは今も変わらず私の目標です。

 どんな夢でも、それになって何をしたいかという「なぜならば」を見つけると、夢をかなえるために、今何をするべきかが明確になってくると思います。

※月刊ジュニアエラ 2019年3月号より

ジュニアエラ 2019年 03 月号 [雑誌]

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AERA編集部
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