AERAとDMM英会話のコラボレーションイベント「子育て未来ミーティング」が3月21日に東京・六本木のDMM.com本社で開催され、「AERA with Kids」に連載を持つ学習塾「花まる学習会」代表の高濱正伸さんと、東京都初の民間人校長で教育革命家の藤原和博さんが公開の場で対談した。男の子と女の子の育て方について、情報を編集する力を身につけるためにはどうしたらいいか、などを縦横無尽に語り合った。

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 藤原さんは対談の冒頭、「いま、ものすごい激動期にある」と指摘。子どもたちが大人になる10~20年後には、AI社会が到来し、憧れていた職業がなくなることもあると語った。小学校でも英語やプログラミングが導入され、大学入試でも思考力や判断力がより重要になっていく。

「決定的に言えるのは、(未来は)現在のお母さんお父さんが経験した成功パターンじゃないということです」(藤原さん)

 そうした時代に必要な能力について、高濱さんは「人ができないことができる人こそ飯が食える」と応じ、

「誰もが思いつかなかった課題設定ができた人のトップがノーベル賞受賞者ですが、彼らはほぼ田舎育ちです。東京の中心で一番いい塾に行っても、情報の処理の仕方は学べても、誰もが思い浮かばないことを思いつくことはできない。それができるのは、遊びを山ほどやり込んだ人」

 と遊びの効用を強調した。藤原さんも、

「10歳ぐらいまでにどれほど豊かに遊んだかがベースになる」

 と話し、

「子どもは遊ぶとき、例えば、雨が降ってきたらどうする? 小学校2年生の弟がついてきちゃったけどどうルール変更したら一緒に遊べる?などと、その日その日の状況に対応している。この遊びを奪ってどうするの。10歳ぐらいまで徹底的に遊ばせないと、いくら情報処理能力を高めたってつながっていかない。情報編集力のあるホリエモンや落合陽一くん、キングコングの西野(亮廣)くんも自分で遊びを作り出していた」

 と、遊ぶことの大切さを訴えた。

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AERA編集部
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