――受験勉強中の印象深い出来事はありましたか?

ジャガー:「ぼくは本当に受験がしたいのかわからなくなってきたから、遊ばせてくれ」と言ったことがありました。小5の秋ごろかな。夫は「そうか。わかった。じゃあ、2週間遊んで考えろ」と。息子は友達と遊びっぱなしの2週間を過ごして。期限の2日前にお父さんが「どうするのか考えたか? あと2日だぞ。ちゃんと自分で考えて答え出せよ」って。2日後、息子は「やっぱり今まで受験勉強してきたから。でも遊びたいのもあるので半々はダメか」と聞いたんですよ。お父さんは「大維志、何かを得たいなら何かを犠牲にしないといけない。両方はムリだ。もう一度考えろ。再び2日後に聞くから」って。

木下:そうしたら2日後、息子は「もう二度と緩まない」と言ったんですね。やっぱり遊んでばかりいると自分が置いていかれる気がしたと。そこからは変わりましたね。真剣モードにスイッチが入りました。
ジャガー:目つき、顔つきも変わりました。入試まで本当に気が緩まなかった。一生懸命でした。それを見ていただけに、成績がなかなか上がらなくて、歯がゆい思いでしたね。

――受験勉強の期間中、おふたりは大維志くんにどのように関わっていたのでしょうか。

木下:私は勉強担当で、家での息子の勉強をみていました。大手塾の配信講座を一緒に見て、考えて、教えて。週に3回、1回が3時間ほどですが、理解させるには倍の時間がかかる。本当に大変でした。ジャガーはしつけ担当なんですが、「しつけ」という名のもとに「受験なんかよりも(こっちが)大事!」ってすごかったよね。

ジャガー:だって、息子はほんとにだらしないんですもん。私は「自分のことは自分でやろう」と言っているだけ。食べたものを片付ける、着たものは洗濯機に入れるくらいがなぜできない! それなのに夫は「そんな小言は受験が終わってからにして」とか言うし。

木下:勉強を頑張っているそばで「受験なんかやめろ」はないでしょ。

ジャガー:そう言ったのは息子が(私の小言に対し)「俺だって勉強で疲れてんだよ!」って言ったから。最後には息子が「やめるなんて言葉を出すな。俺は命かけてんだぞ!」って。すごい迫力で。 ――大維志くんは自己肯定感が高く、ポジティブ思考の印象ですが、本番が近づくにつれて、メンタル面はいかがでしたか。

ジャガー:本番の10日くらい前かな、やはりプレッシャーなのか、信じられないほど弱気になりました。1月の受験で落ちたショックもあったんでしょう。カメラの前ではそんな表情は見せていませんでしたが。

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