コット、テーブル、椅子の配置を考えるのは、模様替えをするようなワクワク感があるが、重要なのが動線だ。座ったまま料理し、薪をくべるには、どこにテーブルを置き、薪ストーブをどちらに向けたらよいか。

「無駄な動きを減らして、いかに所作を少なくできるか。茶道に相通ずるものがあると思います。茶道には守破離という考え方があって……」

 と岡部さんが「キャンプ道」を語り始める。初めは型を守って基本に忠実に、徐々に型を破って自分流に、ということらしい。その点、私は、車に何度も物を取りに行ったりして、うろうろ。動線どころではない。(編集部・高橋有紀)

AERA 2019年3月11日号より抜粋