「あごちゃんには絶対に出てほしかったの。『鬼龍院花子の生涯』にも出ていた人ですし、喜劇のお芝居だから、お顔にものすごくインパクトがある人がいるといいなと思って(笑)。他の出演者のみなさんも全員、千重子が一緒にやりたいと思ってお願いした人ばかり。共演できるのが本当に楽しみなんです」

 それにしても、ポップスをゴリゴリの演歌調で歌い上げるベテラン歌手として注目されてから早数年。どんどん大きくなる彼女の存在を、親友とされる友近はどう見ているのか。

「友近ちゃんが言えないようなことも千重子ならバンバン言えるから、たまにやきもちを焼くって言ってましたね(笑)。まぁ今回もそうだけど、本格俳優さんやアーティストの方々が『千重子姉さん』とノッて……いや、慕ってくれたからこそここまで成長できた。ただ、それだけのコントで終わらせたくない。こんなに楽しいエンターテインメントがあるんだぞってことを、もっともっと世に広めていきたいんです」

 確かな芸でみんなを虜にしながら千重子の快進撃は続く。(ライター・大道絵里子)

AERA 2019年2月25日号