池江璃花子選手白血病 “急性リンパ性”なら小児型治療で7割根治も

熊澤志保AERA
骨髄移植認定施設の移植件数トップ10(AERA 2019年2月25日号より)
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骨髄移植認定施設の移植件数トップ10...

 池江璃花子選手の白血病公表で、日本中に応援する声が溢れ、骨髄バンクに問い合わせが殺到。現場では若い世代の白血病治療の研究が進んでいる。

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 2月12日、競泳女子の池江璃花子選手(18)が、自身のツイッターで白血病を公表した。

 治ってほしい。笑顔を見たい。そんな気持ちが誰にもある。メディアでは治療法が報じられ、SNSには数多(あまた)の応援コメントが寄せられ、骨髄バンクにはドナー登録を希望する問い合わせが殺到した。

 白血病は血液のがんと言われるが、肺がんや胃がんなどのいわゆる「がん」とは少々違う。常磐病院血液内科の森甚一医師はこう解説する。

「早期発見が根治につながる、という認識は間違いです。白血病に早期、進行期という区別はなく、根治の可能性は白血病細胞の遺伝子にどんな傷がついているかによります」

 白血病には急性と慢性があるが、池江選手は「入院治療しているということは、急性白血病では」と森医師は言う。急性白血病には、急性リンパ性白血病(ALL)と急性骨髄性白血病(AML)がある。治療法は型により異なるが、まず抗がん剤治療を行い、その後必要に応じ骨髄移植を行うのが一般的だ。

 血液内科医で医療ガバナンス研究所の上昌広理事長は言う。

「小児は9割がALLで、年齢が上がるにつれ、AMLが増えます。池江選手の年齢だと可能性は半々でしょう」

 ALLとAMLの治療期間の目安は違い、「ALLは通院期間を含め2年程度、AMLは半年程度。骨髄移植を行う場合、期間は延びる」(上医師)という。

 闘病記『無菌室ふたりぽっち』の著者で、朝日新聞記者だった37歳の時にAMLを発症した今田俊さん(50)は、抗がん剤治療の際、慢性的な吐き気と倦怠感に苦しんだ。食欲が落ち、一時は体重が10キロ以上落ちた。

「1回の抗がん剤治療は1カ月くらい続き、それを何度も繰り返す。『絶対治す』と思っていても、モチベーションを保つのが難しい。『こんなつらいことをいつまで続けなければならないのか』と思ったことも。十数年前と比べ、医療が進歩したとはいえ、決して甘い病気ではないと思う」(今田さん)

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