右がtalikiの中村多伽さん。起業支援プログラムには京都、大阪、滋賀、和歌山、兵庫などの若者が参加(撮影/Toru Harada)
右がtalikiの中村多伽さん。起業支援プログラムには京都、大阪、滋賀、和歌山、兵庫などの若者が参加(撮影/Toru Harada)
プロジェクト開始から1周年のパーティー(撮影/Toru Harada)
プロジェクト開始から1周年のパーティー(撮影/Toru Harada)

 京都というと観光地のイメージがあるが、近年では拠点を構える企業が相次いでおり、若き起業家も登場。ビジネスでも熱い視線が注がれているのだ。いま京都で注目の存在となっている、23歳の社長を取材した。

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 京都で取材をすると話すと、関西に詳しい複数の人から「会ってみたら」と言われたのがこの人。taliki(タリキ)社長の中村多伽さん(23)だ。京都大学在学中に起業し、昨春卒業したばかりだが、連続起業家の家入一真氏や複数のベンチャーキャピタルから出資を受ける注目の存在だ。

 中村さんが取り組んでいるのは起業支援。対象は自身とほぼ同世代の「解決したい課題を持つ」関西、福岡エリアの25歳以下の若者だ。活動拠点のコワーキングスペース「タリキチ」(talikiの基地)は同志社大学の目の前。京都大学にも近い。

「京都から、若手社会起業家のエコシステム、つまり生態系を作りたい」と話す中村さん。自身は東京出身だ。

「東京ではみんな東京の色に染まってしまう気がする。その点、京都の学生は野暮ったいけど自由で個性的。それなのに卒業するとほとんどが東京で就職してしまうのはもったいない」

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