病気ではないからと放置しがちな便秘。とくに子どもの便秘は症状が出にくい「かくれ便秘」も多く、親が気付かないうちにひどくなってしまうケースもあると言います。『AERA with Kids』(朝日新聞出版)冬号では腸育を提唱している松生恒夫先生ご指導のもと、お通じに悩んでいる読者に「腸活1週間チャレンジ!」に取り組んでもらいました。するとたった1週間で驚きの効果が!

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 今回のチャレンジは「腸にいい食材を取り入れる」「朝起きたら1杯のお水を飲む」「ストレッチやマッサージを行う」「夕食後から寝るまでの時間を空ける」「毎日湯船につかる」「排便の記録を付ける」の6つ。この中から半分くらいを目指してできる範囲でやったところ、それぞれ驚きの成果が。なかでも顕著に変化のあった二組の家庭を紹介します。

 兄弟ともに体を動かすのが大好きな元気なKさん宅では、小5の塾通いのお兄ちゃんのおなかがゆるめなのに対し、小4の弟は超が付くほどの便秘症。今回は「食事の見直し」「湯船につかる」「マッサージを行う」などに取り組みました。

 まず、食生活を見直したところ、いくつかの問題点が見えてきたといいます。

「二人とも野菜が苦手で、兄の方は果物も大嫌いなんです」(母)

 メニューを振り返ると食物繊維の不足を痛感したとか。子どもの好みの献立が多かったことを反省し、苦手な野菜でも食べられるように調理の工夫をしました。

「すりおろしたニンジンや刻みシイタケを使ったワンタンスープを出すと、苦手な野菜でもおいしく食べてくれました。ぬか漬けや納豆などの発酵食品も意識してとり入れました」(Kさん)

 休日は公園などにでかけて積極的に体を動かし、帰宅後しっかり勉強するというメリハリのある過ごし方も意識したそう。「半身浴で体を温めるようにして、便秘がひどい弟にはおなかのマッサージもしました」とKさん。

 1週間がたつ頃には、二人に大きな変化が見られたといいます。

「兄はかさのある健康的な便になったようです。弟もほぼ毎日お通じがあり、時間も定まってきました。体を動かすとぐっすり寝て、翌朝便意が起こるようになって驚きましたね。実は、何ができていなくて便秘になったのか、どんな栄養が欠けていたのか、よくわかっていなかったんです。だから食事内容を見直すいいきっかけになったというのがいちばんでした。体は正直で、意識するだけでいい方に変わっていく。これからも続けていこうと思っています」(Kさん)

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AERA編集部
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