児童虐待の過去をアートで表現…被害者たちの胸中とは? (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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児童虐待の過去をアートで表現…被害者たちの胸中とは?

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澤田晃宏AERA
浅色さんは「想像していたより集まった。今年も同じ取り組みを実施したい」と話す。名古屋からの出展者2人は会場を訪れた(撮影/編集部・澤田晃宏)

浅色さんは「想像していたより集まった。今年も同じ取り組みを実施したい」と話す。名古屋からの出展者2人は会場を訪れた(撮影/編集部・澤田晃宏)

毒親フェスinアートフェスティバルの会場。正面から右側が「虐待」、左側が「望む世界」をテーマに区切られ、30点の絵が展示された(撮影/編集部・澤田晃宏)

毒親フェスinアートフェスティバルの会場。正面から右側が「虐待」、左側が「望む世界」をテーマに区切られ、30点の絵が展示された(撮影/編集部・澤田晃宏)

 出展者の一人、北海道在住のコンビニ店員・北川和輝さん(20)はツイッターでイベントを知った。1週間で描き上げた絵のタイトルは「晴れた日」。

「児童相談所から施設に移動した日に見た空が、とても晴れていたんです」

 母親はシングルマザーで、4人きょうだいの父親は全員違った。貧困に苦しみ、食事もままならない。ガスや水道も止まり、市の福祉課の調査が入り、小学1年生で児童養護施設に移された。高校3年生までをそこで過ごしている。

 施設には自身と同様、親からの虐待が原因で入所している人が多かった。そうした実態を少しでも知ってもらうため、絵を描こうと決めたという。

 高校を卒業し就職した北川さんは、再び母親と暮らしている。施設に移された当時、生活を立て直そうと母親が生活保護を申請したことを知った。市の職員は母親に対し、

「あなたはまだ若いし、体を売ってでも働けるでしょ」

 北川さんはこう話す。

「初めて子どもができたときは、親としての教育を受けられればいい。経済的な格差が広がるなか、行政や地域で見守る体制が欲しい」

(編集部・澤田晃宏)

AERA 2019年1月28日号より抜粋


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