英語(AERA 2019年1月28日号より)
英語(AERA 2019年1月28日号より)
国語(AERA 2019年1月28日号より)
国語(AERA 2019年1月28日号より)
数学(AERA 2019年1月28日号より)
数学(AERA 2019年1月28日号より)

 2020年度から始まる大学入学共通テストは、問題量が増え、記述式も加わる。センター試験からの大きな変化に戸惑う声も多い。どう対策を立てればいいのか。

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「1問目から難しくて、今まで受けてきたどのテストにも似ていない。解いたことがないようなテストだった」

 そう語るのは、岩手県の公立高校3年の女子生徒だ。彼女が受けたテストが、2020年度から始まる「大学入学共通テスト」に向けた2回目のプレテストだ。昨年11月に、全国の高校2、3年生約8万4千人を対象に実施された。

 プレテストの1回目は17年に行われ、これら2回のプレテスト結果を受け、共通テストの難易度や出題傾向が決められていく。受験生にとってはまさにプレテストを詳しく知ることが、本番の共通テストを攻略することになる。

 宮城県の公立高校に通う3年生女子は、数学を受験。自己採点の結果はいつもより低く、

「時間が足りず全部解ききれなかった。受験が変更前の今年でよかった」

 と振り返る。

 従来のセンター試験との一番大きな違いは、とにかく問題の分量が多いという点だろう。

 河合塾教育企画開発部部長の下松淳子さんが説明する。

「1回目のプレテストからは修正が見られましたが、センター試験に比べて多くの科目で分量が増えました。例えば、数学IAは18年度のセンター試験では全体のページ数が15ページでしたが、2回目のプレテストでは21ページあります」

 設問数としては大きく変わらないが、解答するにあたって読まなければならない資料や問題文がとにかく長いのだ。

 英語、国語、数学どの科目を見ても、前提としてまず「読解力」がなければ始まらない、ということが言える。

 もう一つの特徴はやはり科目を問わず、グラフや図表が多く登場し、複数の資料から情報を読み解かせる問題が多いことだ。

 1回目のプレテストを受験した都内の私立高校の男子生徒も、グラフやデータの読み取りに苦労したと話す。

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