グローバル化に関しては、英語中心のグローバル化から多言語化への段階で、非英語圏の大学だからこそできることがあると思っています。英語学位プログラムでは、日本語を母語としない学生は3、4年次は日本語で専門科目を学び、日本語が母語の学生は英語で専門科目を学ぶことが始まっています。北米のグローバル大学は英語のみですが、早稲田では多言語の教育を展開したいと思っています。

 総長に就任してから、世界のトップクラスの大学になる決意を、いま固めましょうと言っています。いまは、世界がものすごいスピードで動いており、答えのない混沌とした時代です。日本の私学の雄と言われて、そこにあぐらをかくことは許されません。

 今後も新しいタイプの入試で、多様な学生に入学してもらう努力を続けます。「脱偏差値」の試みであり、目的意識をもった学生に入学してもらいたいと思っています。

AERA 2019年1月28日号より抜粋