恋活・婚活マッチングサービス市場は急拡大(AERA 2019年1月21日号より)
恋活・婚活マッチングサービス市場は急拡大(AERA 2019年1月21日号より)
「ペアーズ」は「コミュニティ」が充実。趣味のほか、ライフスタイル、ビジネスなど多岐にわたる/プロフィルに好感を持てば「いいね!」/相手からも「いいね!」が来ればメッセージを送れる(エウレカ提供)
「ペアーズ」は「コミュニティ」が充実。趣味のほか、ライフスタイル、ビジネスなど多岐にわたる/プロフィルに好感を持てば「いいね!」/相手からも「いいね!」が来ればメッセージを送れる(エウレカ提供)

 恋活・婚活アプリの主なユーザー層は、20、30代。「草食」や「恋愛離れ」が指摘される世代だが、彼らはなぜこうしたアプリを愛用するのか。その世代の複数の男女から返ってきた答えは「低リスクで効率がいいから」。

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 彼らにとって大学や職場などリアルな仲間内の恋愛は、うまくいかなかった時の代償が大きすぎる。特に職場だと、場合によってはキャリアまでリスクにさらすことになる。好みの人が来る保証もない合コンも「時間とカネの無駄」。その点アプリなら普段の人間関係にはなんら影響しないし、最初からお互いに右スワイプで「いいね」し合っているので話が早い。

「合コンより右スワイプが断然確実です」(24歳男性)

「最近は恋活とか婚活より、もっとカジュアルに出会えるアプリもあるので、きょうはおいしいごはん食べたいからTinder(ティンダー)しよう、Dine(ダイン)しよう、とか気軽に使ってる人も多いです」

 そう語る男性(28)は昨年10月に結婚したばかり。もちろん妻(26)と出会ったのもアプリだ。彼が使ったティンダーは位置情報を利用し、自分が設定したエリア内にいる候補者をどんどんオススメしてくれる。もともと「恋人」というより「気軽に話せる女友達」がほしかった男性は、ある時からプロフィルも見ずに候補者全員を右スワイプ。相手からの「いいね」を待つ作戦に出た。その結果、1年で約50人と出会い、4人とは今も友達。うち1人が妻となった。

 だが両親にはアプリで出会ったことは秘密だ。50代後半の親はナンパは理解しても、アプリには抵抗が強いからだという。

 アメリカでは「カップルの3分の1がオンラインで出会う」「AIを使ったサービスで出会った夫婦は離婚率が低い」というデータもある。日本でも40、50代の利用者も増えている。堂々と「アプリ婚」を宣言できる日もきっと遠くない。(編集部・石臥薫子)

AERA 2019年1月21日号より抜粋