<メリット(3) 「予算」から先を見通す力を養う>


「KANRI箱」は、「今月、お菓子の予算がピンチだから、本の予算から100円移しちゃおう」という行為はNG。次のおこづかいまで、予算内でなんとかやりくりするのがルールです。するとこの経験が生きて、次のおこづかいの時に「先月はお菓子代が足りなくて苦しかったから、今月はお菓子の予算をもう少し高くして、その分、本を減らそう」と子どもなりに「予算配分」を考えるようになります。これが、自分の買い物の傾向を知り、先を見通す力につながります。

<メリット(4) モノの値段に敏感になる>
 大好きなマンガも、発売から少し我慢すれば中古で安く買えることなど、モノの値段や賢いやりくりに敏感に。需要と供給のバランスを、肌で感じることができるのです。

「KANRI箱」で子どもたちが体験することは、どれも学校では教えてくれないことばかり。

「決められた予算内でのやりくり力が身についていれば、中学校に上がるころには、ひとつのお財布の中でお金の管理ができるようになります。それがきちんとできれば、電子マネーを使うようになっても、失敗はしないでしょう」(たけやさん)

 今年も残すところあとわずか。子どもたちが、お年玉で大金を手にするお正月こそ、新しい習慣を取り入れるいい機会です。このお年玉も、全額銀行に預けずに、高額のものがほしくなったときのために「KANRI箱」にいれるのもおすすめ。

「1年に一度、まとまった金額を自分で使う緊張感や醍醐味も、いい経験になります」

AERA with Kids (アエラ ウィズ キッズ) 2018年 冬号 [雑誌]

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AERA編集部
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