アプリによっても異なるが、1500~3千近くの金融関連サービスと連携している。日常生活における家計簿管理から、株や投資信託などへの投資も含めた高度な資産運用管理まで、幅広い用途に対応したアプリと言えよう。実際利用者は多い。最大規模のアプリになると700万人以上の利用者がいる。

 家計簿アプリではおカネの引き落としや振り込みはできないが、レシートの自動読み取り機能などを無料で利用できるものも多い。月額制の有料サービスに登録すれば、家計簿診断を自動でしてくれるサービスなど、家計改善につながる高度な機能を活用することができる。

 利用には個人情報の登録が必要だ。データ連携機能でほかの金融機関も取り込むようになるため、情報漏洩などが心配な人には不向きだ。

 それでも、ここで紹介したアプリではセキュリティー対策に十分なコストを掛けている。

 このカテゴリーに分類できる「マネーフォワード」の家計簿アプリでは、2660以上の金融関連サービスとの連携機能があり、銀行や証券会社、クレカだけでなく、ポイントカードなどの登録も可能だ。使ったおカネは「食費」や「光熱費」「日用品」などといった費目ごとに自動で分類される。

 月額500円を払って有料会員になれば、項目別に「理想の家計」と比較したグラフを見ることができ、どこを節約したらいいか一目瞭然で分かるようになる。

「当社で保有している、黒字化した約1万400の家計のパターンをもとに、年齢や性別、家族構成、職業、年収などから理想の家計を割り出して提示しています」

 と、マネーフォワード広報部の稲増祐希さんは説明する。

 一般に女性の利用が多い家計簿アプリにあって、同社のアプリ利用者の男女比は半々ぐらい。男性は株や投信など資産運用をしている人が多く、資産管理目的で活用しているという。

 このほか「Zaim」や「Moneytree」「Dr.Wallet」などが総合管理タイプに属する。

次のページ