認知症介護は“なりきり”も大事 プロが教える上手な対応 (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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認知症介護は“なりきり”も大事 プロが教える上手な対応

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高室成幸(たかむろ・しげゆき)/1958年、京都府生まれ。地域福祉を支えるケアシステムづくりと人材育成のためのセミナー開催や、著書執筆などに取り組む(写真:高室さん提供)

高室成幸(たかむろ・しげゆき)/1958年、京都府生まれ。地域福祉を支えるケアシステムづくりと人材育成のためのセミナー開催や、著書執筆などに取り組む(写真:高室さん提供)

 娘や女性の介護職員を、妻や恋人と思い込み、押し倒したり触ろうとしたりする男性患者もいる。高室さんは、介護現場の深刻なセクハラ問題は改善すべきとしつつ、「『ごめんなさい、今日はダメなの』などと、役になりきって声をかけると素直に引き下がり、円満に片付くことも少なくないんです」と話す。

 介護施設で家族がボランティアを体験するのも有効だという。食事や入浴の介助はプロでなければできないが、話し相手や清掃などのボランティアなら可能だ。親が通うデイサービスならなおいい。

 他の利用者と一緒にいる姿を見ることで、自分には見せなかった表情や態度がわかる。プロの仕事ぶりも参考になる。そして自分の家族よりも重篤な人と接することで、先々の予備知識を得ることもできる。

 元気なうちにリアルな暮らしぶりを動画や写真に記録するのもいい。お気に入りの服や化粧品。好きなお菓子の銘柄に好みの料理……。それが介護のヒントになる。

「フェイスブックで日々の記録をつづっている若年性認知症の人もいますよ。人のつながりも可視化できて便利です」

「認知症になった家族」とひとくくりに捉えて悲観するのではなく、目の前の姿を客観視して受け止めることが大切だ。

AERA 2018年11月12日号


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