「医師の長時間労働が問題であるならば、男性でも有給休暇をとれるような工夫をまずすべきなのに、誰にでも平等であるべき入試で女性を差別することに解決策を求めた。採用試験ではないのに、大学病院の都合を入試の基準に反映するのはおかしい」

 また、過去に医科大を受験し不合格となった経験のある女性は、本当の受験結果が知りたいという思いで同弁護団に相談したという。

「幼い頃から医者になりたいという夢を持っていたが、不合格だった。もし合格していたなら、私の人生は大きく変わっていたと思うと、あの時の受験結果を正しく判断したら合格だったのか不合格だったのか、改めて知りたいんです」

 記者会見後、同弁護団が弁護士費用をクラウドファンディングで募集したところ、1日で目標額の250万円を突破。同問題の関心の高さを証明した。今後の大学側の対応が注目される。(編集部・中原一歩)

※AERA 2018年11月5日号より抜粋