この盛り上がりの一翼を担ってきたのが全さば連だ。飲み会で「サバが好き」と意気投合したのを機に結成。都内で開く「鯖ナイト」では各産地のサバを紹介するだけでなく各地のサバ関係者を招いてトークショーも企画。福井県小浜市から京都までの「鯖街道」や各地のサバ信仰やサバ文化なども紹介し、各産地を盛り上げてきた。

 全さば連の広報担当で「サバジェンヌ」の池田陽子さんは、テレビや雑誌などでサバの魅力を発信。国内外のサバカルチャーを網羅した著書『サバが好き』(山と渓谷社)も出版した。

 鯖サミットは、「産地を応援して、産地に食べに行く仕掛けを作りたかった」(小林さん)と、14年から開催。千葉県銚子市で開催した昨年は3万人も来場した。今年の鯖サミットは16県・23地域から31ブースが集結する。

「鯖サミットは、日本の周りにいろんな旨いサバが泳いでいることを実感できる機会。ぜひ多くの人にサバを味わってもらえたらうれしい」

 と話す小林さん。鯖サミットの準備に大忙しだという。

「飲み会でサバが好きと盛り上がってから5年で、ここまで活動が広がるとは思っていなかった。盛り上がりすぎて本業の仕事ができずに困っていますけどね(笑)」

(アエラ編集部・深澤友紀)