セリフはひとつもない。ダンスとマイムだけで表現するユニークな「無言芝居」のパフォーマンスで知られるシットキングス。最新公演「The Library(ザ・ライブラリー)」は、まさにその名の通り「ライブラリー(図書館)」を舞台に友情を描いた作品だ。
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自分の人生で、まさか「あれ」とダンスを一緒に踊る日が来るなんて! しかもキレッキレで踊る「あれ」が、こんなにカッコいいものだったとは!
何の話かさっぱりだろうけど、ごめん。ネタバレになるので、内容はここまで。とにかくダンスユニット「s**t kingz(シットキングス)」の最新公演「The Library(ザ・ライブラリー)」の感動を言葉にすると、こんな感じ。要は楽しいのだ。
あるときはアートのようなパフォーマンス、あるときは意味深なお芝居、またあるときは爆笑もののお笑いライブ。いろいろ詰まったステージを、セリフがひとつもないダンスとマイムだけで表現する。「無言芝居」と呼ばれるユニークなパフォーマンスで知られる。
そんな彼らシットキングスとは、昨年10月で結成10周年を迎えた4人組のダンスグループ。ときに略して「シッキン」と呼ばれることも。オシャレっぽい名前だが、こう見えて実は「(お客さんが)“失禁”するくらい」すごいショーをやりたい、という思いを込めたダジャレネーミングとの説もある。
ダジャレ好き?のAERAとは親和性が高そうなのだが、その名前を聞いたことがある人はまだそう多くはないかも。ただし、たくさんの人が、そのダンスは目にしているはずだ。
例えば、テレビの音楽番組などで何度か披露されている三浦大知とのダンスパフォーマンス。音楽もない。言葉もない。そんな静寂のなかで、ダンサーの生々しい靴音だけが響く「無音ダンス」が話題に。またAAAやBIGBANG、そしてジャニーズのアイドルグループから板野友美まで、国内外のアーティストの振り付けやバックダンサーも数多く手がけている。