佐野玲於(さの・れお、左):1996年、東京都生まれ。「GENERATIONS from EXILE TRIBE」のパフォーマー。映画「HiGH&LOW THE MOVIE」シリーズ(2016、17年)出演、「虹色デイズ」(18年7月)で初主演/松永大司(まつなが・だいし):1974年、東京都生まれ。映画「ウォーターボーイズ」(2001年)などに俳優として出演後、「ピュ~ぴる」(11年)を発表。他の監督作に「トイレのピエタ」(15年)など(撮影/篠塚ようこ)
佐野玲於(さの・れお、左):1996年、東京都生まれ。「GENERATIONS from EXILE TRIBE」のパフォーマー。映画「HiGH&LOW THE MOVIE」シリーズ(2016、17年)出演、「虹色デイズ」(18年7月)で初主演/松永大司(まつなが・だいし):1974年、東京都生まれ。映画「ウォーターボーイズ」(2001年)などに俳優として出演後、「ピュ~ぴる」(11年)を発表。他の監督作に「トイレのピエタ」(15年)など(撮影/篠塚ようこ)
「ハナレイ・ベイ」は村上春樹原作の8年ぶりの映画化作品。10月19日から全国で公開。配給:HIGH BROW CINEMA (c)2018「ハナレイ・ベイ」製作委員会
「ハナレイ・ベイ」は村上春樹原作の8年ぶりの映画化作品。10月19日から全国で公開。配給:HIGH BROW CINEMA (c)2018「ハナレイ・ベイ」製作委員会
「ハナレイ・ベイ」は村上春樹原作の8年ぶりの映画化作品。10月19日から全国で公開。配給:HIGH BROW CINEMA (c)2018「ハナレイ・ベイ」製作委員会
「ハナレイ・ベイ」は村上春樹原作の8年ぶりの映画化作品。10月19日から全国で公開。配給:HIGH BROW CINEMA (c)2018「ハナレイ・ベイ」製作委員会

 村上春樹原作の映画「ハナレイ・ベイ」。松永大司監督は今回「GENERATIONS from EXILE TRIBE」で人気上昇中の佐野玲於さんを起用した。パフォーマーである彼がスクリーンに刻んだ、役者としての魅力とは。

【映画「ハナレイ・ベイ」の場面写真はこちら】

*  *  *

松永:玲於を最初に知ったのは「HIGH&LOW」のライブ。誰よりも光ってる!と思って、すぐにオファーしました。

佐野:うれしいです。ライブは生ものだから一日違ったら、また違うパフォーマンスになっていたかもしれない。一瞬一瞬の縁と出会いで、ご一緒させていただいたんだなあと思います。

松永:僕は役者との出会いの運と勘には自信があるんです。「トイレのピエタ」でミュージシャンの野田洋次郎をキャスティングしたときもそうだった。今回は玲於の内なるパワーやエネルギーを感じてビビッときた。

 佐野さんが演じるタカシは、吉田羊さん演じる主人公サチの一人息子。シングルマザーである母とぶつかってばかりの彼は、ハワイのハナレイ・ベイにサーフィンに行き、鮫に襲われて亡くなってしまう。

佐野:死んでしまった息子という役で、サーフィンも初挑戦。難しい部分もあったけど、結局「タカシって自分でしかないな」と思ったんです。監督も「そのままでやってくれ」と言ってくださった。

松永:玲於はパフォーマーだから、言葉で表しにくいものも、肉体で表現することができる。そこも大きな魅力なんだよね。

佐野:「これ、自分だ」と思ったら、羊さんにもいい意味で遠慮なくぶつかっていけました。

松永:二人が言い合いをするシーン全部アドリブだもんね。「なんでこのレアなTシャツ、普通に洗っちゃうんだよ!」とか。

佐野:「あんた、誰のおかげで食べてんの?」と言われて「……めんどくせえよ(怒)」とか。18、19歳のころの反抗的な自分を思い出しながらガーッと言ったら、羊さんも本気でムカついて返してきて。あのとき僕、完全に「素」でした(笑)。

松永:あのシーンが撮れたとき「この親子はいける!」と思った。

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