嫌な事を「飲んで忘れる」はNG? 専門家が怒りの対処法解説 (1/3) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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嫌な事を「飲んで忘れる」はNG? 専門家が怒りの対処法解説

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小柳暁子,川口穣AERA
【ダンシング・アインシュタイン ファウンダーCEO】青砥瑞人さん(33)/1985年、東京都生まれ。米カリフォルニア大学ロサンゼルス校で神経科学学部を飛び級で卒業。2014年にダンシング・アインシュタイン(DAncing Einstein)を起業(撮影/写真部・片山菜緒子)

【ダンシング・アインシュタイン ファウンダーCEO】青砥瑞人さん(33)/1985年、東京都生まれ。米カリフォルニア大学ロサンゼルス校で神経科学学部を飛び級で卒業。2014年にダンシング・アインシュタイン(DAncing Einstein)を起業(撮影/写真部・片山菜緒子)

 人間なら誰しも、怒りや嫉妬などの「負の感情」に悩まされることがあるはずだ。うまく付き合っていくためにはどうしたらいいのか。専門家らに話を聞いた。

*  *  *
「怒り」と「嫉妬」の違いは何なのか。名古屋大学大学院教授(生理心理学、感情心理学)の大平英樹さん(56)はこう言う。

「怒りは扁桃体が起動するもので、元来、動物ともつながる情動だと考えられています。動物、ヒトが、自分が保有する、生きていくために重要な資源が、他者により奪われそうになった時に生じる情動だと言えます」

 動物であれば、餌や水などを他の個体に奪われる場合であり、人間では、お金、評判など社会的資源も含まれる。

 一方で嫉妬は「社会的感情」と呼ばれる。

「怒りなどの基本情動より高次な感情であると考えられています。人間は野生環境ではなく社会環境に生きているため、その中で適応していくために他者より優位に立つ、つまり競争を意識します。これを社会的比較といい、多くの場面で見られます。社会的比較の結果、他者が自分よりも金銭、地位、能力、評判などで優れていると認識した場合に感じる否定的な感情が嫉妬です」(大平さん)

 スポーツの世界でも、気持ちの持ちようは大切だ。メンタルコーチとして、2015年W杯で快進撃を遂げたラグビー日本代表を支えた園田学園女子大学教授の荒木香織さん(45)も、「怒り」と「嫉妬」は全く違うものだとする。そのうえで、嫉妬は一番よくない感情だと話す。

「ひとつのポジションに招集される選手は2人か3人だから嫉妬は生まれがちです。スポーツでは一般に選手同士を競争させることで強くするという考え方が根強いですが、私が選手とやっていたのは嫉妬ではなく切磋琢磨して全員が基準に達するようお互い協力していくことです」

 基準に全員が到達すれば、あとはコーチが選手のコンディションや対戦チームなどで出場選手を選ぶ。

「選ばれた選手を全員が応援する環境です。指導者が示す基準の明確さが、組織から嫉妬をなくします」(荒木さん)


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