3人は欧州で戦い、結果を出してきたことで共通する。中島は昨季ポルトガルリーグで10ゴール12アシスト、南野は15年1月からオーストリア1部でプレーし、15-16、16-17シーズンは2季連続2桁ゴールを挙げたほか、昨季は8試合に出場したUEFAヨーロッパリーグで2得点と勝負強さを発揮。堂安も昨季オランダリーグ移籍1年目で9ゴールを挙げ、何より数字でその力を示してきた。

 結果を出してきた自負があるからこそ、コスタリカ戦の彼らのプレーぶりからは自信がうかがえ、積極的に攻撃を仕掛ける姿勢につながっていたように思う。

 相手は3日前に来日したばかりの主力を欠くコスタリカだったとはいえ、新監督の初陣としてはこれ以上ない形でのスタートになったと言ってもいい。

 ただ、森保監督は今秋以降の試合ではロシアW杯で活躍した選手の招集も示唆している。彼らは今後、香川真司(29、ドルトムント/ドイツ)や原口元気(27、ハノーファー/ドイツ)らとポジションを争わなければならない。

 ロシアW杯前、チームの活性化の切り札として招集を期待する声が多かった中島、南野、堂安だが、結局は招集されなかった。その理由としては、彼らの所属するリーグが、いわゆる欧州の5大リーグ(スペイン、イングランド、ドイツ、イタリア、フランス)ではないからという指摘も少なくなかった。

 真の代表の主軸に成長するためには、プレーはもちろん、周囲を納得させる“箔づけ”も求められる。そうした点では、プレーぶりと同様に、今後彼らがどんなステップを踏んでいくかということも気になるところである。(スポーツライター・栗原正夫)