この方法で、ほぼタダで、ときには多少儲けも出しながら、同じ機種を長く使っているそうだ。事実、彼がこれまで使っていたという同型機はその後メルカリに出品され、レンズとセットで1万5千円で買い手がついていた。

 ちなみに今回、カメラはこの一眼レフのほかコンパクトタイプを2台出品した。1台は5千円、もう1台は1万2千円。どちらも中古相場を考えると「やや安い」くらいだが、いずれもすぐに買い手がついた。

 家にあるだけでまったく出番のなかったカメラ3台が、あわせて2万6千円で売れたことになる。

 筆者は登山やキャンプが趣味で、かなりの量のアウトドア用品が家にある。妻にはいつも「どうにかしろ」と怒られていたが、これを機に、使用していないものの一部を出品することにした。バックパック、靴、レインウェア、小物……。計12点を出品したところ、9千円のレインウェアなど9点が売れ、2万円程度になった。妻もごきげんだ。

 驚いたのは、キャップを紛失した登山用水筒が450円で売れたこと。出品後1日も経たずに買い手がついた。使用しないときは小さく丸めておけるタイプで、相場は新品で1500円程度、中古が千円程度だ。この商品、登山用品店でキャップ単品を500円程度で買えることが追い風だったようだ。

 逆に苦戦したのが書籍。10冊ほど出品したなかで売れたのは3冊だけだった。

 売れたのは1200円で出品した古書、1060円で出品したベストセラー(定価2484円)、1100円で出品した人気タレントの著書(定価2160円)。売れそうなものを選んで出品しても打率3割だった。ちなみに、1200円で売れた古書は東京・神保町の古書店では1800円程度が相場と後でわかり、少し後悔している。

 メルカリは最低出品価格が300円。一方、古本屋では1冊100円程度であらゆる本が売られている。メルカリで売れる本は、人気が高く値崩れしていないベストセラーや、元値が高めで「お得感」があるものが中心のようだ。

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