立川談笑、柳家喬太郎らが語る“落語の原点”の新作の魅力 (4/4) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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立川談笑、柳家喬太郎らが語る“落語の原点”の新作の魅力

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矢内裕子AERA
自宅で、笑福亭羽光さんに自身の新作の稽古をつける、三遊亭円丈さん。その様子を見守るのは、地域猫のこねちゃんだ(撮影/横関一浩)

自宅で、笑福亭羽光さんに自身の新作の稽古をつける、三遊亭円丈さん。その様子を見守るのは、地域猫のこねちゃんだ(撮影/横関一浩)

「炎上まつり」では、多くの若手に影響を与えた「グリコ少年」を演じた。最後に立ち上がり、グリコキャラメルを客席にまいて、走り去るのだ!(撮影/横関一浩)

「炎上まつり」では、多くの若手に影響を与えた「グリコ少年」を演じた。最後に立ち上がり、グリコキャラメルを客席にまいて、走り去るのだ!(撮影/横関一浩)

笑福亭羽光(しょうふくてい・うこう)/1972年、大阪府出身。お笑いユニット「爆裂Q」として活動後、2007年に笑福亭鶴光に入門。11年に二ツ目に昇進(撮影/横関一浩)

笑福亭羽光(しょうふくてい・うこう)/1972年、大阪府出身。お笑いユニット「爆裂Q」として活動後、2007年に笑福亭鶴光に入門。11年に二ツ目に昇進(撮影/横関一浩)

 ここで新作の評価が高い落語家・二ツ目の三遊亭粋歌さん(42)に登場していただこう。

「古典落語の難しさは、名人はじめ、いろいろな人がやってきた、そのすべてと比較されるところです。新作の大変さはゼロから自分でつくらなくてはいけない苦しさ。それぞれに難しさが違うので、簡単に比較はできませんね」

粋歌さんが新作落語をつくるようになったきっかけは、円丈さんの著作だった。

「二ツ目になった頃、自由が増えた分、迷いが出てきました。そんなときに円丈師匠の『ろんだいえん 21世紀落語論』を読んだら、<落語を理解するためには落語を作ることだ>とあって、そうか!と。続けて<作ったら、やってみるといい>。そうか! そこから新作をつくるようになりました」

 粋歌さんは「寄席でやっても違和感がない新作をつくりたい」と言う。

「前座から始まって、トリの師匠に向けて雰囲気が上がっていく寄席が大好きなんです。寄席のなかで、しっくりくる新作を書くのは難しいですが、挑戦していきたいと思います」

 さて「炎上まつり」の当日、羽光さんの「失われたキンタマ」も軽みのある高座に仕上がって、ウケていた。

「回を重ねるごとに若い女性のお客さまも増えてきました。年齢、性別に偏りがないので、場内が爆笑すると、きれいに『ドッ』とわく。いいお客さまです」(亀之園さん)

 時代と密接な関係を持つ新作落語。日々、奮闘する落語家が生み出す新作のなかから、未来の名作が生まれてくる。(ライター・矢内裕子)

AERA 2018年8月27日号より抜粋


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