立川談笑、柳家喬太郎らが語る“落語の原点”の新作の魅力 (1/4) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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立川談笑、柳家喬太郎らが語る“落語の原点”の新作の魅力

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矢内裕子AERA
自宅で、笑福亭羽光さんに自身の新作の稽古をつける、三遊亭円丈さん。その様子を見守るのは、地域猫のこねちゃんだ(撮影/横関一浩)

自宅で、笑福亭羽光さんに自身の新作の稽古をつける、三遊亭円丈さん。その様子を見守るのは、地域猫のこねちゃんだ(撮影/横関一浩)

「炎上まつり」では、多くの若手に影響を与えた「グリコ少年」を演じた。最後に立ち上がり、グリコキャラメルを客席にまいて、走り去るのだ!(撮影/横関一浩)

「炎上まつり」では、多くの若手に影響を与えた「グリコ少年」を演じた。最後に立ち上がり、グリコキャラメルを客席にまいて、走り去るのだ!(撮影/横関一浩)

笑福亭羽光(しょうふくてい・うこう)/1972年、大阪府出身。お笑いユニット「爆裂Q」として活動後、2007年に笑福亭鶴光に入門。11年に二ツ目に昇進(撮影/横関一浩)

笑福亭羽光(しょうふくてい・うこう)/1972年、大阪府出身。お笑いユニット「爆裂Q」として活動後、2007年に笑福亭鶴光に入門。11年に二ツ目に昇進(撮影/横関一浩)

 落語家は今や東西合わせて800人を超すという。だが自分で新作落語をつくれる人は、ごくわずかだ。「未来の古典」を生み出す、新作の世界へご案内。

【写真】「炎上まつり」で「グリコ少年」を演じる三遊亭円丈さん

*  *  *
「お客さんは考えると笑わなくなっちゃうからね。古典に新作がかなわないのは、時間によって練り上げられた単純さ。なんのことだろうと考えた瞬間、お客は筋を忘れて止まってしまう」

 と語るのは、三遊亭円丈さん(73)。向かいに座った二ツ目の笑福亭羽光さん(45)が、緊張した面持ちで聞いている。

 この日は「実験落語neoシブヤ炎上まつり2018」で演じる、円丈作品の稽古日。通常、新作落語は創作者の許可を得たら自由に演じるのだが、特別に稽古をつけるということで、円丈さんのご自宅にお邪魔した。

 シブヤ炎上まつり(もちろん「円丈」にかけている)は、東京・渋谷の劇場CBGKシブゲキ!!で開催されてきた実験落語neoの11回目となる会。柳家喬太郎さん(54)、立川談笑さん(52)、玉川太福さん(39)、羽光さんといった人気者が集まって、円丈さんがつくった新作落語を演じるという画期的な企画なのだ(浪曲師の太福さんは浪曲に)。

 プロデューサーであるシブゲキの亀之園真紀さん(45)は「飽くなき挑戦を続ける、円丈師匠へのリスペクトが企画のはじまりでした」と語る。

「ある落語会で円丈師匠の『横松和平』を聞き、『これはもはや文学だ』と思ったことから、特別企画オール円丈噺と銘打ち『炎上まつり』を始めました」

 新作落語は再演されない場合がほとんど。ましてや別の落語家が演じる作品は数えるほどだ。だが円丈さんの新作落語は、若手の落語家に受け継がれ、「ぺたりこん」など寄席でかかる作品もある。

「円丈師匠の作品は、語り継がれていくべきものだと強く思って、皆さんに出演をお願いしました。円丈師匠は『言い回しなど、どんどん変えてくれて構わない。新作落語は、やる人が変われば変化する。それが面白いところだ』と」(亀之園さん)


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