森保ジャパンに目指す方向性は? ロシアW杯と対極の“特殊布陣”に不安視も (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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森保ジャパンに目指す方向性は? ロシアW杯と対極の“特殊布陣”に不安視も

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栗原正夫AERA
ポイチという愛称は、名字が「森」、名前が「保一」と勘違いされたことからという (c)朝日新聞社

ポイチという愛称は、名字が「森」、名前が「保一」と勘違いされたことからという (c)朝日新聞社

 一方で、森保監督には期待とともに不安視する声が多いのも事実。5年半で3度のJ1制覇はいずれも広島時代のもので、そのサッカーは「3-4-2-1」というJリーグでも世界的にも特殊な布陣。広島では前任者のミハイロ・ペトロヴィッチ監督(現札幌監督)のチームを引き継ぐ形で、ゼロから築き上げたわけではなかった。

 就任会見で田嶋会長や関塚隆技術委員長から、森保監督誕生までの具体的な選考過程などを聞くことはできなかった。おそらく森保監督は「3-4-2-1」の布陣をベースに、後方でのボール回しから相手の隙をうかがうリアクション型ともいえるサッカーを実践すると思われる。だが、その戦いはある意味でロシアW杯で日本代表が見せた攻守に人数をかけたアグレッシブな戦い方とは対極にあるともいえる。

 気になるのは、協会と根本のところで目指す方向が共有されているのかということ。4月に解任されたヴァイッド・ハリルホジッチ監督との間に齟齬が生まれたキッカケが、元々目指すサッカーの違いにあったことを忘れてはならない。

 また、国際経験の乏しさや、A代表と五輪代表の日程が重なった場合の対処法も、課題といえる。A代表は来年1~2月に2大会ぶりの優勝がかかるアジアカップを控えており、そこで惨敗などという結果に終われば、A代表のみではなく、五輪チームへの影響も計り知れない。兼任監督は成功すればリターンも大きい分、失敗すれば当然リスクも大きい。ロシアでは“博打”に勝ったが、今後も勝ち続ける保証はどこにもないことを関係者やファンは承知して見守る覚悟が必要かもしれない。(スポーツライター・栗原正夫)

AERA 2018年8月6日号


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