新垣:セカンドシーズンからサードシーズンまで7年ありましたから、私たちもセカンドで終わったと思ってました。

山下:やっぱり、当時20代前半だった僕ら入りたての若手たちに命の尊さをつきつけるという、それまでになかったタイプの医療ドラマだったからだと思います。リアルで嘘がなく、そのうえで人と人のつながりや絆や愛もしっかり描いた、そのバランスが新鮮で、面白かったのかなと感じています。それまでの僕の医療ドラマのイメージは、スーパードクターが超人的な技で患者を助けるというものでしたからね。それと、みんなといると安心するし、信頼感を持って現場に立つことができたことも、長く続けられた理由として大きいと思います。

新垣:右に同じ(笑)。

戸田:同感(笑)。

浅利:そうそう(笑)。

比嘉:その安心感も、単なる仲良しこよしじゃないんです。みんなが別の作品でがんばってるのを見ると嬉しいのと同時に、私もがんばろうって思える。そんな戦友みたいな人たちとは、そうそう巡り合えないと思います。幸運な10年でした。

山下:みんながずっとお互いにがんばってきたから実現できたという面もあります。みんなどんどん忙しくなってるのに、また再集結できてるのは本当に奇跡に近いと思います。やりたいと思うだけでやれる世界ではないですから、この先があるかはわからないですけど、いまはすべてに感謝しかないです。もちろん、見てくださる方たちがちゃんとついてきてくださったことが、一番の原動力だったと思っています。

(構成/ライター・早川あゆみ)

AERA 2018年7月30 日号より抜粋