【国際バカロレア認定校】玉川学園/IBコースの廊下の掲示板には、米国の有名大のペナントなどがたくさん掲げられている(撮影/福光恵)
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【国際バカロレア認定校】玉川学園/IBコースの廊下の掲示板には、米国の有名大のペナントなどがたくさん掲げられている(撮影/福光恵)
海外の大学に強い私立中高一貫校(AERA 2018年7月16日号より)
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海外の大学に強い私立中高一貫校(AERA 2018年7月16日号より)

 海外にあまり出たがらず、「内向き」と言われて久しい日本の若者。しかしそんな中、海外大学合格者を多数出す中高一貫校がある。その特徴的なの取り組みとは。

【図表】海外の大学に強い私立中高一貫校はココだ!

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 毎年多くの生徒を海外に送り出している玉川学園は、国際的に通用する大学入学資格「国際バカロレア」の認定校で、これまでの6年間で、79人のIB生(国際バカロレアクラスの生徒)を輩出している。留学を志願するのはやはりIB生が圧倒的に多いものの、普通クラスの生徒からも数人の合格者が出ているという。

「卒業後は日本でも海外でもキャリアの選択ができるほか、最新の研究成果を身近に学べたり、また世界ランキングが高い大学を選ぶことができたりするのも海外留学のメリットですね」

 IBプログラムディレクターのウィリアム・ユーリカーさんはそう話す。海外大学合格のための学校としての取り組みも、さまざま用意されている。海外研修などのほか、模擬国連では、英語力だけでなく考える力も培う。生徒が各国の大使になった想定で行うシミュレーションだ。

 今年、玉川学園高等部のIBコースを卒業した佐藤壌仁さんは言う。

「やはりレベルの高い教育を受けられるのが魅力のイギリスの大学に留学を決めました。海洋生物学を勉強します」

同級生の大田征穂さんは、日本の大学を目指したが、思い直してオーストラリアの大学に進学することにしたという。

「IBスコアの価値を日本ではまだなかなか理解してもらえない。IBスコアを高く評価してくれる海外の大学に進学先を変えました」

 子どもを海外大へ飛び出させたいなら、まずは中学選びが第一歩となりそうだ。

(ライター・福光恵)

AERA 2018年7月16日号より抜粋