AERAの表紙に登場した武藤嘉紀
AERAの表紙に登場した武藤嘉紀
AERAの表紙に登場した香川真司
AERAの表紙に登場した香川真司

 ロシアW杯で、8強まであと一歩と迫った西野ジャパン。ピッチを駆け巡ったサムライたちのうち、4人が週刊誌AERAの表紙に登場したことがある。「時代を象徴する顔」として受けた、当時のAERAによるインタビューで、今回の活躍の片鱗をうかがわせる発言をしていた。

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 日本代表のロシア大会での初ゴールを決めた香川真司。2012年から14年、イングランド・プレミアムリーグの名門、マンチェスターユナイテッドに在籍した。AERAの表紙を飾ったのはマンUへ入団直前の12年7月。元イングランド代表のスター、ベッカムも所属した世界屈指の人気を誇るクラブでプレーすることについて、AERAにこう語っていた。

「マンUに入ったという地位や名誉のことは考えていない。結果を残さない限りなにも得られない。今回の挑戦は大きなもの。試合に出られなければ批判されるし、結果を残せばさらにステップアップできる。そういう舞台でチャンスを得た。しっかりチャレンジしたい」

 その2年後、14年のW杯ブラジル大会では日本代表の背番号10を背負いながら1勝もできず1次リーグ敗退、自身も無得点に終わった。代表から外れ、故障にも苦しんだ。しかしロシア大会の初戦、ブラジル大会で完敗したコロンビアを相手にPKで先制。だれもが予想しなかった快進撃は、香川から始まった。

 決勝トーナメント進出がかかった第3戦、ポーランド戦で初陣を果たした武藤嘉紀。AERAの表紙に登場したのは15年3月だ。その前年、慶應義塾大学在学中にFC東京とプロ契約を結び、リーグ戦で13のゴールを奪ってJリーグベストイレブンに輝いた。武藤が表紙を飾った2か月後には、ブンデスリーガのマインツに移籍を決めている。

 一見、優等生タイプに見えるが、当時のインタビューではギラギラした野生を垣間見せた。「騒がれてもいい気にならないこと。どれだけフラットでいられるか」「1年目の活躍が運ではないことを見せたい。重圧に負ける自分、そんなダサい自分はイヤですね」「重圧は、楽しみたい。誰もが味わえるポジションではないと思いますから」。長年、日本人に欠けているといわれてきたエゴイズムは「どんどん出していきたい」。

 先発を6人入れ替えたポーランド戦では、岡崎と2トップを組み、ボールによく絡んだ。0-1で敗れたものの、フェアプレーポイントの差で日本は決勝T進出を決めた。

 香川、武藤のほかにも、日本サッカーを10年近く牽引してきた長谷部誠、本田圭佑が登場したAERA表紙と当時のインタビュー全文は、AERA増刊「ロシアW杯 サムライブルーの奇跡」で読むことができる。(文中敬称略)

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