労使のプロが警鐘「フリーランスが新しい自由な働き方だと幻想を抱くのは禁物」 (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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労使のプロが警鐘「フリーランスが新しい自由な働き方だと幻想を抱くのは禁物」

渡辺豪AERA#働き方
山崎憲(やまざき・けん)/1967年生まれ。東京都出身。博士(経営学)。専門は労使関係、人的資源管理。著書に『「働くこと」を問い直す』(岩波新書、2014年)ほか(撮影/編集部・渡辺豪)

山崎憲(やまざき・けん)/1967年生まれ。東京都出身。博士(経営学)。専門は労使関係、人的資源管理。著書に『「働くこと」を問い直す』(岩波新書、2014年)ほか(撮影/編集部・渡辺豪)

 個人が企業と対等に交渉するのは困難です。米国では、職種ごとのフリーランスの支援団体が結成されたり、日本の労働基準法に当たる権利をフリーランスに適用する法律も複数の州で制定されたりしています。日本でフリーランスが新たに団体を結成するにはお金と人が必要です。働く側が横の連携をどれだけ作れるかがカギでしょう。

 社会的に安定した自営業者は医師、弁護士、税理士、会計士といった、「士業」に限定されます。共通点は強力な業界団体を組織していること。業界独自に資格認定し、教育訓練し、ロビイングもする。これがフリーランスの理想モデルです。お互いに助け合い、情報を共有するコミュニティーが必要なのです。

 6月に公表された米国労働統計局の調査結果で、全米のフリーランスを含む非典型労働者の数が、12年前の水準で頭打ちになっている実態が浮かびました。頭打ちの傾向は日本でも変わらないと思います。

 フリーランスの働き方が魅力的に映ることは否定しません。しかし、負の側面からも目を背けないことが大切です。(編集部・渡辺豪)

AERA 2018年7月2日号


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