最後のDタイプは、単にやりたくないことを回避している、つまり「表裏のないウソ」である。

 東京都内の小学校で5年生の担任を務める男性教諭(40)は、そんな子どもを質問攻めにする。

「なんでウソついたの?」「どんな気持ちだった?」「ウソがばれたらどうしようって心配にならなかった?」「宿題を心配しながら遊んでいても心から楽しめなくない?」

 そんなふうに、子どもに対し「ウソつきの心情」を掘り下げていく。「そうだよね。宿題を先にやっちゃったほうが、心おきなく遊べるよね」で終わる。

 子どものウソは、子どもの心を映す鏡。心に寄り添うことを意識したい。(ライター・島沢優子)

AERA 6月11日号より抜粋