子どもでも、いや、子どもだからこそ、小さな悩みをだれに相談していいかわからず、一人で抱え込んでしまうもの。そんなときはぜひ、聞かせてください。ズバッと解決してみせましょう。小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』で連載中の「小さなことでも気軽に! こなやみ相談室」。今回は「朝起きるとパンツを脱いでいるという」という相談。回答者はコラムニストの石原壮一郎さんです。

【Q】朝、起きるとなぜかパンツを脱いでいます。どうすれば直りますか? もうすぐ宿泊学習なんで、あせってます。(けいちゃん 東京都/11歳)

■パンツとともに気弱な自分も脱ぎ捨てよう!

 光景を想像すると笑ってしまいますが、当人は笑いごとじゃないですね。すみません。

 パンツとシャツに改造を加えて、ボタンで厳重に連結できる特製下着をつくってもらうのはどうでしょう。ただ、お風呂に入るときに、友達がその謎の下着を見つけて「なんだよそれ!」と大騒ぎになる可能性は、大いにあります。なんせ寝ているあいだのことなので、直そうと思ってもどうにもできません。できないことで思い悩むより、自分に何ができるかを考えたほうが有意義です。

 ここは、脱いでしまったときのリアクションで、恥ずかしいできごとを誇らしいできごとに変えてしまうのがオススメ。「なんで脱いでるんだよー」と言われたら、「やったー! 今日もツイてる!」と、うれしそうに叫びます。不思議そうな顔をする友達に、「知らないの? 昔から、寝ているあいだにパンツを脱いでいるのは、いいことがある印なんだよ」と自信たっぷりに言い切れば、笑われるどころかむしろ尊敬されるはず。

 パンツといっしょに、恥ずかしい、隠したいという後ろ向きな気持ちも脱ぎ捨ててしまえたら、何もこわくありません。

石原壮一郎さん
1963年、三重県松阪市生まれ。コラムニスト。『大人力検定』など、大人をテーマにした著書たくさん。最新刊は『大人の人間関係』。

※月刊ジュニアエラ 2018年5月号より

ジュニアエラ 2018年 05 月号 [雑誌]

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AERA編集部
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