報道されているメモの内容は事実関係を認めないながらも、「(報道機関に)抗議するレベルではない」と答えた。

 先の近畿財務局関係者は、

「(男性は)働きながら夜間大学を卒業した努力家。仕事ぶりはまじめで改竄するような男でないし、そもそも改竄することのメリットが何もない」

 元財務官僚(60代)も強い口調でこう言い切った。

「決裁書は、昔はほどけばわかるように、きりで穴を開け、こよりでとじて管理したほど神聖な書類だ。公文書を書き換えるということ自体、役人の発想にはない。都合の悪いことを書いていても、せいぜい黒塗り。300カ所以上で改竄が見つかるなど、ものすごく大きな力が働いたとしか考えられない」

 大きな力とは何なのか。(編集部・澤田晃宏)

AERA 2018年4月30日-5月7日合併号より抜粋