竹内智香「『五輪は永久に出られるものなら出ていたい』というのが本心」

連載「黄金色へのシュプール」

AERA#竹内智香
チームスタッフも常に竹内を支えている(写真:本人提供)
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チームスタッフも常に竹内を支えている...

 平昌五輪では惜しくも5位入賞となったスノーボード女子アルペン・竹内智香選手が「AERA」で連載する「黄金色へのシュプール」をお届けします。長野五輪を観て感動し、本格的に競技をスタートした竹内選手の日々の様子や思いをお伝えします。

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 平昌五輪後は、すぐに欧州での連戦があったために渡欧し、レースを滑っていました。特に今回はスイスでの試合もあり、何といってもスイスは私がすごくお世話になってきた人たちがたくさんいる土地でもあるので、レース以外にも楽しい時間を過ごすことができました。もちろん公式戦は結果も大切ですが、今は何よりこの時間や空間を楽しみながら滑りたいという思いでした。

 五輪後もいろんな方から温かい声をかけられることがうれしいです。どこか、私以上に周りの方たちのほうが次の大会を見据えているというか、「次のオリンピックも期待していますから」なんていう言葉もたくさんいただいたりしています。何年続けても応援してくれる、何年経っても競技を続けてほしいと思ってもらえることは、あらためてすごく幸せなことなんだと感じています。

 平昌五輪を目指す時に、私は「平昌のコースは人工雪なので相性がいいと思います」と話したことを覚えています。先日、ある方から「次の北京五輪も環境は東アジアで似ているし、人工雪みたいだからいけますよ」と言われました。確かに、オリンピックは出るたびにある意味中毒になるというか、出ると「また次も!」と思わせる大会。永久に出られるものなら出ていたいというのが本心です。

 ただ、一方でそこまでの4年間が本当に大変であるということも、今回の五輪までの時間を過ごしてきて感じました。だから、当然これまでよりも今後の自分に向けては慎重な考えであることも確かです。もし、体がいくつもあれば、即答で次も五輪を目指すと断言します。でも私には他にもやりたいことがいっぱいあって、ずっと続けている板作りなど競技にいろんな角度から関わっていく役割にも魅力を感じます。さらに10歳でスノーボードを始めて、これまでのほとんどの時間を競技に費やしてきた分、これからは一人の人間としてもいろんな世界を見てみたいし、見ないといけないという考えも持っています。

 今すぐに何かを決断するというよりも、少しゆっくり考えて今後については決めようと思っています。金メダルめがけてとにかくまっしぐらにやってきたので、これからは一つ一つ物事をさらに噛み締めながらいきたい。いずれにしても、私にとってスノーボードが大切なものであることは変わりません。

(構成/西川結城)

AERA 2018年4月2日号

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竹内智香

竹内智香

竹内智香(たけうち・ともか)/1983年12月生まれ。スノーボードアルペン種目選手。ソルトレーク、トリノ、バンクーバーと冬季五輪に続けて出場し、2012年12月にはワールドカップで初優勝。ソチ五輪では日本人女性スノーボード選手で初のメダルとなる銀メダルを獲得。5度目の五輪となる平昌では5位入賞を果たした。

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