ノートが大人と子どもの絆を育む場所になっている。

 思春期の女子には、そんなかかわりがより重要だ。創部14年ながら、なでしこリーグに4人が輩出する女子サッカーの中学生クラブ、FC Belta(東京都小金井市)の宮澤光一監督(43)によれば、「伸びる選手はノートも成長する」

 まず、字が丁寧になる。じっくり自分と向き合っている証拠だ。そして、正確な自己分析ができるようになる。

 以前、重要な試合に負けた際、選手のノートに書いた。

「努力して、結果が出ると自信になる。努力しないで、結果が出ると驕(おご)りになる。努力せず、結果も出なければ後悔が残る。努力して、結果が出なくても経験が残る」

 選手の未来につながる言葉だ。

(文中一部敬称略)

(ライター・島沢優子)

AERA 2018年3月26日号より抜粋